水辺の事故防止へ体験型安全教育プログラム「カヌスラで海そなえ!」
東京2020五輪施設カヌー・スラロームセンターで今夏も開催し約400人が参加!

日本ライフセービング協会が日本財団「海のそなえプロジェクト」と連携して開催!

 

体験プロジェクト終了後にライフセイバーたちと参加者とで記念撮影も行った

 

 夏休みも残すところ約1か月。全国的に猛暑が続く中、海や川でのレジャーを楽しむ人が多いが、今年も水辺での事故も多く発生している。

 公益財団法人日本ライフセービング協会(=JLA、東京都港区)は、日本財団「海のそなえプロジェクト」と連携し、水辺の事故防止を目的とした体験型安全教育プログラム「カヌスラで海そなえ!」を、6月下旬から8月5日まで、東京・江戸川区のカヌー・スラロームセンターで全10回開催した。

 

体験イベントは東京2020五輪・パラリンピック競技会場として整備されたカヌー・スラロームセンターで開催

 

 東京2020五輪・パラリンピック競技会場として整備されたカヌー・スラロームセンターを活用して行われた同プログラムは、小学校3年生以上を対象に、水辺での事故を未然に防ぐための知識と行動を実際の体験を通して学ぶことができる参加型イベントで、これまで約400人が参加した。

 

離岸流の中でクロールで水の流れに逆らい泳いでみるが、中々水の勢いもあり、前に進めないもの

 

 同協会の高野絵美副理事長に同プログラムを実施した意義や目的について話を聞いてみた。

 「日本財団さんと連携したイベントとしては、今回で2年目を迎えました。私どもライフセービング協会では、全国205カ所の海水浴場で、資格を持ったライフセイバーが活動していて、長年に渡りレスキューのレポートをとっていましたが、水辺の事故の第1、2位が離岸流で流されるということです。その時の個人要因として、泳力不足やパニック、疲労というものが上げられていて、10~24歳ぐらいの若者に多いという事がわかりました。そこで、私たちは〝溺れ〟を自分自身で防止できるということを伝え、実際に体験してもらい、知ってもらいたい思い、離岸流の体験ができるこのプログラムを始めました。実際に自分自身がどうすれば溺れないか、そして、行動できる人になってほしいと思っていますが、知ると行動するとの間に体験をしておくという事が非常に重要だと考えました。今回、東京2020五輪・パラリンピックを機に素晴らしい施設ができ、離岸流で流されるとはどういうことなのか、ライフジャケットを着用して水の中に入るってことがどういうことなのか、自分の身体がどうなるのか、泳げるのか泳げないのか、そういった事を体験してもらう事が大切だと思って、このプログラムを続けております」と高野副理事長が話す。

 

 

 続けて、高野副理事長は「まずは溺れないための備えを出かける前に、絶対に行ってほしいです。ライフジャケットを持っていくべきか、そういった道具を備えていったほうが良いか。遊びに行った場所に到着しましたら、是非その遊び場所の地域の天気予報、海の予報を確認してください。風の強さはどうか、沖に向かって強い風が吹いていないか、川だったら流れがどうか、雨が降らないか、水の量が増えていないか、そういったものを観察していただくだけで、まず溺れを防止する事ができます。不安がある方はライフセイバーがいる海水浴場で泳いでほしいし、川でも泳いで良いという定められた場所で泳いでいただくとより安心だと思います。それでも、もし溺れてしまったら、今回のプログラムで体験した身のこなしをやってほしいです。離岸流だったらこうしよう、風に流された時はこうしようなど、幾つか対処法があるので、それをやってほしいなと思います。その時に浮き具がある、自分が浮く状態にあるということを確保していただく事が非常に大切で、人間というのは2%しか水の外に体を出すことができませんから、口と鼻がちゃんと出ていればまず呼吸が確保できます。それで、浮き具があって、浮力を確保できれば、是非片手をあげて〝助けて〟と助けを呼んでほしいです。それを発見した人も自分が飛び込んだりして、泳いで助けに行くのではなく、溺れている人がいると通報して、助けを呼んでほしいです。まず、それを一番にやってほしい。もしも、自分が浮いていられるってことができたら、自分の呼吸を確保しながら、離岸流でもし流されていたなら、そこから離脱する。離岸流というのは20~30mぐらいの幅ですから、まずは落ち着いて慌てず、岸と平行して泳いで離脱し、浮力(呼吸)を確保しながら移動をしていただきたい。それだけで、離岸流に流され続けることはありませんので、そういった対処をしていただきたい」と、これから夏休みで海や川に出かける人たちに対処法を伝えた。

 

離岸流で流されても、まずは落ち着いて慌てず、岸と平行して泳いで離脱し、浮力(呼吸)を確保しながら移動することが大切

 

 今後も水辺の事故未然防止活動の大切さを伝えていきたいという高野副理事長は「全国で活動しているライフセーバーは、自分たちが監視活動している海で、ジュニアライフセービングプログラムという海辺で安全を伝える講習会やセミナーをやっていますので、そういった所を探していただいて、是非ライフセーバーと触れながら、体験したり、話しを聞いたりするチャンスを我々も増やしていきたいですし、皆さんも探していただきたいですね。後は、日本は義務教育で体育の授業で、今は減っているときいていますが、プールの授業があるので、是非そこで水の中で自分の身体がどうなるのかってことを泳ぐ前にウォーターセイフティーの講習会が広がっていけば良いなぁって思っています」と、水辺の事故防止への意識を持つ大切さを伝えた。

 

カヌー・スラロームセンターの激流を使い、ラフティングボートに乗っての体験を行う参加者たち

 

体験プロジェクトが行われた会場には体験型ウォーターセーフティVRの体験コーナーも設置された

 

◆日本ライフセービング協会HP