静岡県が「令和5年度 ふじのくに食と温泉文化フォーラム」を開催!
東アジア文化都市事業として「食」「温泉」文化を国内外に発信!!

国内最大439品目の農林水産物を有する「食文化」、2000を超す温泉資源を活用した「温泉文化」を活かしたガストロノミーツーリズムの推進を目指す!!

 

フォーラムの冒頭で挨拶を行った静岡県・川勝平太知事

 

 東アジア文化都市事業として、同県が誇る〝食文化〟と〝温泉文化〟を国内外に発信することを目的にした令和5年度「ふじのくに食と温泉文化フォーラム」(主催:静岡県、後援:環境省、文化庁ほか)が11月1日(水)に静岡・沼津のプラサヴェルデで行われた。

 フォーラムの冒頭に、同県の川勝平太知事が登壇し「東アジア文化都市事業は、日中韓文化大臣会合の合意に基づき、日本・中国・韓国の3か国で、文化芸術による発展を目指す都市を選定し、その都市において現代の芸術文化や伝統文化、また多彩な生活文化に関連する様々な文化芸術イベントなどを実施するもので、今年で10回目を迎えます。令和5年度(2023年)は静岡県が日本の文化の顔となっており、その一環として本フォーラムが開催されました」と、主催者を代表して挨拶を行った。

 

午前中に行われた一般社団法人 富士・箱根・伊豆国際学会の五條堀孝会長の基調講演

 

 その後、一般社団法人 富士・箱根・伊豆国際学会の五條堀孝会長による「地域DNAから見たポストウェルネス〜食と温泉の再定義と未来への挑戦〜」)をテーマにした基調講演が行われた。

 

注目を集めた〝魚の匠〟サスエ前田魚店5代目店主・前田尚毅氏と、〝肉の匠〟「サカエヤ」店主の新保吉伸氏とのトークッセッション

 

 午後のプログラムでは「食文化」「温泉文化」をテーマにした各トークセッションが行われた。中でも注目を集めたのが「食の文化」トークセッションで、焼津の「サスエ前田魚店」5代目店主で2021年にミシュランと双璧をなす仏グルメガイド「Gault & Millau(ゴ・エ・ミヨ)」誌上で、魚店として唯一、生産者に贈られる「テロワール賞」を受賞した前田尚毅氏、名もない牛肉を手当てして、新しい価値を見出し、2021年「ゴ・エ・ミヨ」イノベーション賞を受賞した㈱サカエヤ代表取締役・新保吉伸氏の世界が注目する〝魚の匠〟と〝肉の匠〟が登壇。「食のバトンをつなぎ、新たな価値を生み出す」をテーマに、食文化の次世代への継承、国内外への発信、料理人に対する生産者への在り方、生産者と料理人を「つなぐ人」の存在など、日本の食文化の未来予想図について熱いトークが繰り広げられた。

 

60年以上続く「サスエ前田魚店」5代目店主の前田尚毅氏

 

19歳から精肉店で働き26歳で独立した「サカエヤ」店主の新保吉伸氏

 

 本フォーラムの開催にあたり、静岡県スポーツ・文化観光部参事兼経済産業部参事(ガストロノミーツーリズム担当)の土泉一見氏は「あまりご存知いただけていないんですが、静岡県は生産される食材の数だけで言いますと、439品目と日本で一番多くの農林水産物があり、食材の王国です。それを活かした料理人の表彰というのも全国に先駆けて行っていて、食の都づくりを始めました。その後、コロナもあったりしましたが、静岡県はもともと観光県で海外からのインバウンド需要もあり、2000を超す温泉資源もあるということで、今後、静岡としてどうやって発信していこうかと考える中で、日本ではまだ普及していませんが、ガストロノミーツーリズムを推進しようということになりました。これから、インバウンドを考えますと食べ歩くだけでなく、食の背景であったり、言われであったり、美味しい理由などを体験してみようと、そんなことを目指したツーリズムを静岡が持つ歴史資源、資源でもある温泉と掛け合わせて、より多くの方に静岡へお越しいただくためのキックオフ的なイベントとして今回のフォーラムを開催させていただきました」と、フォーラムの開催意義について話した。

 

静岡県が推進する「ガストロノミーツーリズム」について話した同県スポーツ・文化観光部参事兼経済産業部参事(ガストロノミーツーリズム担当)の土泉一見氏(写真左)

 

 同フォーラムの開催翌日には、メディア・関係者向けにした体験型ツアーを実施し、同県の食の魅力を体験するガストロノミーツアーをはじめ、熱海では、温泉文化を感じながら日本屈指の温泉リゾート・熱海の歴史から未来を紐解くツアーも行われた。

 

☆温泉文化を感じながら日本屈指の温泉リゾート・熱海の歴史から未来を紐解くツアー(街歩き)

 

来宮神社についてガイドから説明を受けるツアー参加者

 

本ツアー向けに特別公開された「双柿舎」を見学する関係者

 

熱海の人気観光スポット「起雲閣」にあるローマ風呂

 

熱海の温泉にまつわる話を行う熱海の老舗旅館「古屋旅館」十六代目で、熱海商工会議所の会頭も務める内田進氏

 

静岡ガストロノミーツーリズムに関する情報サイト