日本の〝花火師BIG4〟が打ち揚げた花火(写真提供:The絶景花火実行委員会)
夕暮れに映える残雪の富士山、日本の春を象徴する桜を背景に、日本の〝花火師BIG4〟と呼ばれる紅屋青木煙火店(創業106年、長野県)、磯谷煙火店(同135年、愛知県)、齊木煙火本店(同121年、山梨県)、菊屋小幡花火店(同150年、群馬県)のいずれも創業100年を超す名実ともに日本を代表する花火師集団による世界最高峰の花火イベント「The 絶景花火シリーズ『Mt.Fuji 2023』」が4月22日、山梨・鳴沢村のふじてんリゾート特設会場で行われた。
日本の〝花火師BIG4〟が打ち揚げた花火(写真提供:The絶景花火実行委員会)
同イベントは今年、富士山が世界遺産登録10周年を迎えることから、1万人入場可能な会場に約2000人限定で開催。国内はもちろん、海外からも外国人向けパッケージツアーも企画・販売され、台湾を含むアジア圏からの来場者も多く、最低2万5000円から発売された鑑賞チケットも好評で、10万円のVIP席は早々と完売するなど、国内外から大きな注目を集めた。
イベントの開催に向けて、花火師BIG4を代表し、創業121年の山梨で齊木煙火本店で〝伝承の技・甲州花火元祖〟の肩書を持つ齊木克司社長は「まずは、日本の花火の良さを伝えたいですね。日本を代表する富士山の絶景と共に花火を打ち上げることで、日本の伝統や技術の素晴らしさを発信したい」と、コロナ禍で花火を打ち上げる機会や、鑑賞する機会が少なくなる中、富士山の麓で開催するイベントの目的について話した。
日本の〝花火師BIG4〟が打ち揚げた花火(写真提供:The絶景花火実行委員会)
朝からの悪天候の影響もあり、雲を被っていた富士山も18時半の開催前に顔を出す中、イベントがスタート。花火師BIG4によるプロローグ花火「黄昏の富士」で開幕した後、スターマインをはじめ、5号玉、8号玉、10号玉など大小織り交ぜた打ち揚げ花火は、まさに絶景のタイトルに相応しい世界最高峰の花火の競演となり、会場内から大きな拍手と歓声が幾度となく沸き起こった。
日本の〝花火師BIG4〟が打ち揚げた花火(写真提供:The絶景花火実行委員会)
約1時間にわたるイベント終了後、齊木社長に話を聞いてみた。
「無事、事故や火災等もなく、イベントを終えられてホッとしています。お客様や花火師の方からも、花火良かったねという声をいただいております。絶景花火としては、2020年に予定していたんですが、コロナ禍となり、有料観覧席を用意しての開催は2回目です。
今回は前回よりも多くのお客様にお越しいただけて、良かったです。充実感というか、手応えを感じました」と齊木社長。
日本の〝花火師BIG4〟の一人、㈱齊木煙火本店の齊木克司社長(写真提供:The 絶景花火実行委員会)
イベントの開催に向けた苦労話を聞いてみると「4社の花火はそれぞれ特徴もあり、クオリティも高いこともあり、互いに4社の個性をどう引き出せばよいか、どう見せれば良いかという苦労があったかと思います、中でも。スターマインで2社合同、4社合同っていうのがあったんですが、前回と2社合同の組合せが変わったんです。1つのテーマで互いの特徴を出して、2社で創り上げるという話し合いから創りこむまで、2社、4社でやる面白さもあり、楽しい苦労でもありましたね。また、富士山の大自然の麓、森林の中で打ち上げるので、森林火災への対策として、花火師やスタッフ、監視用のドローンを飛ばすなど、防火体制を十分に行ないました」と、開催に向けての様々な準備を行ったと話す。
日本の〝花火師BIG4〟が打ち揚げた花火(写真提供:The絶景花火実行委員会)
早くも、来年(2024年)の開催に関して、4月20日に開催することを発表。齊木社長は「タイトルにあります「The 絶景花火シリーズとありますが、富士山以外の国内を代表する絶景スポットで第2弾の企画案が進んでおります。まだ発表できる段階ではないんですが・・・」と、日本を代表する花火師BIG4が創り出す世界最高峰の花火と、日本の絶景とが生み出すイベントに今後も注目してほしい。
日本の〝花火師BIG4〟が打ち揚げた花火(写真提供:The絶景花火実行委員会)
日本の〝花火師BIG4〟が打ち揚げた花火(写真提供:The絶景花火実行委員会)
日本の〝花火師BIG4〟が打ち揚げた花火(写真提供:The絶景花火実行委員会)
日本の〝花火師BIG4〟が打ち揚げた花火(写真提供:The絶景花火実行委員会)
日本の〝花火師BIG4〟が打ち揚げた花火(写真提供:The絶景花火実行委員会)
Youtube動画は2022年開催時の記録映像