富士山清水港クルーズ社が運航する1974年建造「帆船オーシャンプリンセス号」は今年で50周年
鈴与グループの各種旅船サービスを提供する富士山清水港クルーズ(本社/静岡県静岡市)は、同社が運航する1974年に建造され、今年で50周年を迎えた「帆船オーシャンプリンセス号」を使い、特別貸し切りナイトクルーズプランを商品化し、清水港発ならではの〝食と文化の体験ツアー〟を発売することになった。
体験クルーズ中に「帆船オーシャンプリンセス号」のデッキから見る富士山は格別
清水港がある静岡市清水区は、日本一高い〝世界遺産〟富士山の眺望と日本一深い駿河湾を持ち、〝冷凍マグロの水揚げ量日本一〟としても有名だ。
同社が運航する「帆船オーシャンプリンセス号」は、かつてエーゲ海や地中海で社交界の舞台として活躍し、カラヤンやエリザベス・テーラーも乗船した「海の貴婦人」と呼ばれた船で、清水港を舞台に様々な利活用がされている。
今回「帆船オーシャンプリンセス号」の船内で楽しむことができた〝清水芸妓〟の伝統芸能
このほど、同社で観光庁が公募した「地域観光〝新発見〟事業」の補助金を活用し、清水港を中心とした地域資源や食を体験するツアーを企画し、11月下旬に関東~関西の旅行会社などの関係者向けに体験ツアーを実施した。
地元食材をふんだんに使った地元飲食店「なすび庵」の豪華食事が楽しめる(食材は時期等によって変わる)
同社取締役で営業部の稲垣忠明部長は「今回、旅行関係者の方々にお声掛けさせていただきました体験ツアーは、観光庁の補助金事業で実施させていただきましたが、私共はこの富士山と清水港を舞台に事業を行っていますが、国内や海外のお客様を含めて、他の地域と比べて、まだ観光の戻りが遅いという所があります。ぜひとも大阪や東京を含めた旅行会社、商品造成を行っている方々に様々な体験をしていただく機会を何とか作りたいということで、実施させていただきました」と、体験ツアーを企画した理由を話した。
「駿府の工房 匠宿」で静岡の伝統工芸体験
体験ツアーでは「駿府の工房 匠宿」で静岡の伝統工芸体験や、「大漁市場」での職人直伝の寿司握り体験、マイナス50度のマグロの冷凍庫体験、明治以降の清水港の発展や歴史に触れることができる「フェルケール博物館」見学を行い、メイン企画「帆船オーシャンプリンセス号」のクルーズ体験を行った。
「大漁市場」での職人直伝の寿司握り体験
稲垣取締役は今後に向けて「清水の芸妓さんとお食事をセットにした貸切クルーズプランはすでに出来上がっております。今回、旅行関係者の皆様が体験していただいた全部でなくても、その中で幾つかピックアップしていただいて、商品化していただける様に働きがけを続けていきたいと思います」と、オーシャンプリンセス号を活用した貸切クルーズに積極的に力を入れていくという。
清水港にある冷凍マグロが保管されているマイナス50度の冷凍庫体験
これから売りだしていく特別貸切クルーズの商品は「清水港からの夕夜景と芸妓とマグロ料理を堪能する特別貸し切りクルーズプラン」(1人様2万5000円~/芸妓代・飲食代・貸切乗船料込み/30人以上で催行)で〝海からしか味わえない絶景と、清水だからこそ味わえる特別体験〟を、今後国内外の観光客向けに積極的にPRを行っていく。
明治以降の清水港の発展や歴史に触れることができる「フェルケール博物館」
自身の誕生日が〝223(フジサン)〟ということで、富士山の申し子ともいえる稲垣取締役は続けて「この清水港から御覧いただく昼間の富士山もですが、夕陽を浴びた赤富士も、まさにザ・日本の景色であり、三保松原もあり、浮世絵の景色でもあります。この素晴らしい景色を知らない方が国内や海外でも非常に多いので、この静岡・清水港からの富士山という景色を楽しんでいただきたい。インバウンドの方も富士山を目的に来られていますので、海上からご覧いただきます末広がりの富士山というのも楽しんでいただきたいなと思います」と、静岡、清水、富士山というキーワードで地域を更に活性化させたいと意気込みを伝えた。
富士山清水港クルーズ 取締役 営業部 稲垣忠明部長
清水港に停泊し、ライトアップされた「帆船オーシャンプリンセス号」
【富士山清水港クルーズ】清水港を舞台に遊覧船や水上バス、貸切クルーズを運航。船は全部で9隻ほど所有するが、一部通勤用の船を出したり、東海大学の学生向けの通学船なども受託事業として行うなど、海上で船を活用して様々なサービスを提供している。
↑ 富士山清水港クルーズ公式サイト