初挑戦で金”キン”メダイ祭り
4時間計34匹

パリの次は片貝が熱い‼

　　吉本興業のお笑いコンビ「官兵衛」の伊藤貴之が、千葉県片貝・二三丸でキンメダイ釣りに初挑戦した。仕掛けを落とすまでは海あり、山あり…。それでも深海から赤い宝石を釣り上げることに成功した。

急遽ヒラメ釣りから変更

　出船前夜、初めて行く片貝・二三丸に電話をかけると、取材を予定していたヒラメ釣りが「調子悪いし、早朝キンメダイにしよっか」という小倉忠船長の軽快な判断で急きょ釣り物変更。釣れる方が良いもんなと思ったものの“早朝”という言葉に違和感を覚え「早朝というのは何時ごろ？」と恐る恐る尋ねると、集合時間は午前２時だと。「いや早朝やなくて深夜便やん」と心の中で大きくツッコミながら電話を切った。

　すでに午後６時。寝る時間はなくそのまま片貝へ。出迎えてくれたのは、４人目のサンボマスターみたいな風貌の船長だった。公式サイトのプロフィル欄には、ご自身で「ひげ、眼鏡、帽子、デブ」と記載しており、気さくな船長なのかは容易に想像できるかと思います。優しい口調の船長と中乗りさんも乗船。これで怖い物なしや。

　いざ出航してみると、外房の大ウネリがハンパない。しかもポイントまで２時間。船室に避難してピークの眠気を利用し就寝。グワン、グワン揺られながらも船室で爆睡しているうちにポイント到着。眠気と揺れと軽い船酔いで、デッキに出るのがおっくうになりましたが、いざ出てみると奇麗な朝日。テンション爆上がりです。

40センチだ8匹掛け大連チャン

　仕掛けはフラッシャーサビキ１０本バリにオモリ２００号。１０本という大量のハリにビビりながら、中乗りさんからレクチャーを受け、水深２５０メートル地点で仕掛けを底へ。着底後に糸フケを取り、さらに３メートルほど巻き上げる。そこでじっと待ったり、電動リールの超低速でジワリ、ジワリと仕掛けを上げてくるのだが、２カ所目のポイントまでは不発。船中ゼロ。不穏な空気が漂う。

　３カ所目でキンメダイ祭りの始まり！糸フケを取った時点で竿先がグイン、グイン反応。めちゃくちゃ重みがある。追い食いを狙うため、アドバイス通りにしばらくそのまま放置。１分ほど待った後、ゆっくり１０メートル巻き上げ、さらに追い食いを狙う。そこからは慎重に電動リールで一定速度で巻き上げ、上がってきたのは…。良型４０センチのキンメダイ、しかも８匹掛けの大連チャン。もうアドレナリンがドバドバです。船酔いも何のその。イケス内で日の光を浴びるキンメダイは、タレント・彦摩呂よろしく“海の宝石”のようでした。

　ここから好調が続き、釣れるわ、釣れるわ。計３４匹のキンメダイを釣ることに成功。午前４時から釣り始め、日が昇り、暑くなった８時には納竿。その後２時間かけて帰港。眠たい以外は完璧な釣行スケジュールでした。次からは十分な睡眠を取って挑みたいと思います。

　最後に小倉船長から、イワシのショウガ煮のお土産を頂きました。幸福度ＭＡＸ！で帰路に就きましたとさ。

　▼釣況　東日本釣宿連合会所属、片貝・二三丸＝（電）０４７５（７６）９９５７。集合時間は午前２時、乗合料金は氷付き１万６０００円。オモリは鉛製２００号限定。ヒラメ船も出船中。

　◇伊藤　貴之（いとう・たかゆき）１９８６年（昭６１）生まれ、岐阜県出身。１８年に石橋俊春とお笑いコンビ「官兵衛」を結成しデビュー。ＡＮＧＬＥＲＳ公認「アングラーズマイスター」。

スポニチ2024年8月24日