ゾーン突入‼
ショウサイフグ20匹で竿頭

特価で購入 バナメイエビ大当たり

 

  茨城県大洗のショウサイフグが沸いている。竿頭は50匹超!吉本興業のお笑いコンビ「官兵衛」の伊藤貴之が、大洗・弘清丸に乗り込み数釣りに挑戦した。

 

 ポイント大移動

 

 連載が始まってはや5年。このコーナーで最多の取材回数を誇るのは、イトーも大好きなカットウ釣りで狙うショウサイフグ。とはいえ弘清丸に行こうとすると直前に大雨が降ったり地震が起きたりして、急に当日だけ釣れない状況に陥るという謎の現象が起き続けています。そのため今回は事前の釣果情報を入念にチェック。連日絶好調のようで、竿頭は55匹という日も。「行くならいまや」と予定を組んで、いざ出陣となった。

 

 東京都内在住者からすると、午前4時半の大洗港集合はいつもしびれる。出発が深夜になるからだ。それでも半年に1回のハイペースで訪れてしまうのは、小沼満船長や女将・ナナさんの人柄が素晴らしいことに加え、やっぱりこの釣りが心底好きだから。

 

 受け付けを済ませるとナナさんが顔を少し曇らせ「また大変な時に来て…」とおかんむり。へ、大変ってどういうこと?と不安は尽きぬまま出船。船長に聞いてみると「昨日、おとといと暴風雨で大シケだったから今日は底荒れがひどいのよ」。またタイミング最悪やん。

 

 とはいえそんなの慣れっこだから、とにかく状況を自分で打破するしかない。勇んだのはよかったものの、開始2時間は絶好調なはずの大竹沖では一切釣れず。魚探の反応は凄いのに魚が一切口を使わず…釣れるのはエイのみで、全員が仕掛けをロストするばかり。コレは本当にヤバい空気が漂ってきたなと焦っていると、移動した大洗沖でめちゃくちゃ小さくセコい当たりを自力で感じ取り2匹ゲット。それにしても他のお客さんも2、3匹程度。そこで船長の英断でポイント大移動。ラスト2時間を常陸那珂沖(水深8メートル)に懸けた!

 


快進撃をみせ20匹で竿頭に輝くことができた

 

 

 ラスト2時間で

 

 この浅場でフグにもイトーにも一気にスイッチが入る。竿先とラインが一瞬ジリっとこすれる違和感を、全部掛けていく。ガツン、と乗った時の感触、竿の曲がりがたまらない。

 

ショウサイフグとの駆け引き…たまりません

 

 これこれこれこれー。餌は特売価格で購入したバナメイエビで殻を2枚外した状態が最も食いが良く、このパターンを見つけてから怒濤(どとう)の快進撃。大小のショウサイフグを連発で釣りまくる。ゾーンに入るとは、まさにこのこと。

 

 最終的に20匹。弘清丸に通って念願の竿頭に初めて輝くことができました。しかも帰り際、年配の乗客から「仕掛けは何を使ってますか?餌は?掛け方は?」と逆取材され、悦に入りながらレクチャーしました。

 

 これでイトーのカットウ釣り生涯成績は、6→7→17→30→16→20匹!ラスト2時間でのこのリカバリーは見事だった。自画自賛しながら帰路に就きましたとさ。

 

お呼びでない!イシモチも釣れました

 

 ◇伊藤 貴之(いとう・たかゆき)1986年(昭61)生まれ、岐阜県出身。18年に石橋俊春とお笑いコンビ「官兵衛」を結成しデビュー。ANGLERS公認「アングラーズマイスター」。

 

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、大洗・弘清丸=(電)029(267)3420。集合は午前4時半、乗合料金は1万1000円。

 

 

スポニチ2024年9月24日