どーも!お笑いコンビ「官兵衛」の伊藤貴之です。おみくじで末吉が出て、何とも言えない顔になった新年の1発目。そして連載100回目の記念すべき取材は、東京・深川の吉野屋でマゴチ釣りに行ってきました。果たしてマゴチはイトーを歓迎してくれたのか!?
生きたサイマキ(クルマエビの幼生)を泳がせて狙うのが通常の東京湾マゴチ。そんな中、船内でただ一人、得意と自負するマゴチルアー(ボトムワインド)で挑んだイトーはミヨシに立ち尽くし、うなだれていた。
午後2時半。ラスト90分まで当たりゼロ。付けてるルアーも、ジグヘッドの重さも、誘い方も、いろいろ試した。やれることは全てやったが、全く反応なしのお手上げ状態。かつて餌釣り勢を置き去りにし、ルアーで竿頭にもなった実績と自信が全て崩れ去った。
頼みの綱の「船長に泣きついて餌釣りに切り替え作戦」も試みたが「ごめん!今日に限って予備の仕掛け持ってきてないや」とのことで失敗。泣きつく…と言うか、もはや泣いた。お手上げのバンザイ状態。なすすべなし…ただ一つの手を除いては。

それは禁じ手。「さっき仲良くなったお客さんに泣きつく作戦」。背に腹は代えられないということで、ポイントに着くまでの船中で話していた東京都江東区の会社員、秋田功さんににじり寄る。
「もう3匹釣られてるんですね、すごっ!こっちは全くダメです!取材なのに、ミスは許されないのにー。船にも餌釣り仕掛けないから切り替えられないんですよねー」
…ダメか?
「僕ので良ければお貸ししましょうか?」 きたー!!後光の差した秋田さんから救いの一言。
「え?え?イイんですか?」
意外そうな小芝居をするイトー。半ば無理やり言わせた形にはなったが、この駆け引きも込みで釣り(笑い)。とにかく秋田さんに感謝。

仕掛けをもらい、速攻で仕掛けを投下。残り60分。すると、すぐにビクビクと竿先が暴れ出した。前当たり。ここで焦ると餌が魚の口からすっぽ抜けるから「落ち着いて落ち着いて」と口に出す。慎重に慎重に、焦らず本当たりを待つ。
ビクビク。ビクビク…グン!!入った。思いっきり竿をあおりフッキング。竿がぶち曲がる。乗った!ガンガン暴れる魚をいなしながら巻き上げること18メートル。上がってきたのは待ちに待った本命マゴチ。しかも50センチの良型!
これで取材成立。ホッと一息。秋田さんにすぐに報告。一緒になって喜んでいただけてよかった。
その後もマゴチもう1匹と、75センチのスズキを釣り上げ、怒濤(どとう)の巻き返しに成功しました。

行きの船で「富津のスズキ食べてみたいんですよねー」「うまいっすよ!」という会話が飛び交っていたのを思い出し、マゴチもスズキも秋田さんにプレゼントさせてもらいました。
今回は人との触れ合いの大切さを改めて知ることができました。コミュニケーションで命拾い!マゴチではなく、秋田さんを釣り上げたこの回を100回目の記事とさせていただきます。何ともイトーらしい。
2026年も、読者の皆さま、釣り人の皆さま、よろしくお願いします。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、深川・吉野屋=(電)03(3644)3562。出船時間は午前7時。乗合料金は1万1000円。マアジ船、タチウオ船なども出船中。
◇伊藤 貴之(いとう・たかゆき)1986年(昭61)生まれ、岐阜県出身。2018年に石橋俊春と「官兵衛」を結成。吉本興業所属。
スポニチ2026年1月21日