スポーツニッポン新聞社と東日本釣宿連合会主催大会の協賛社スタッフを招いての第3回「釣り業界王座決定戦」に参加した。手だれぞろいの選手たちに交じり、神奈川・平塚の庄三郎丸で釣ったマアジ餌を使った五目釣り。魚種問わずの総重量勝負だ。
「カマすでー!」と闘志を内に秘め左舷のトモに陣取る。
まずは餌のマアジ釣り開始。船長の指示ダナ通りでコンスタントに良型25センチ前後が爆釣。1時間後に本命ヒラメが待ち構えるポイントへ移動した。だがその最中に問題発生。アジを入れていたバケツからホースが抜けている。これから使うアジが酸欠で死んでいた。オワタ。途方に暮れていると、マルキユーのスタッフが生きのいいアジをカンパしてくれた。
「敵に塩を送る」ならぬ「敵にアジを送る」だ。これでようやくスタートラインに立ち、泳がせ開始!もなかなか当たらず。
そうこうしていると、右舷のダイワの田渕雅生さんにヒット。しかし取り込み直前でバラシ。名人でもそうなるのか、とふんどしを締め直す。
すると、ピク、ピクとアジが暴れ出した。竿が思い切り入った。食った!フッキングのつもりもすっぽ抜けた。意気消沈していると、同じ左舷の胴の間にいたマルキユーの阿辺仁さんが70センチ前後のヒラメを釣り上げた。
あれ、絶対に俺がバラしたヤツや。
そこから何度も当たりはあるものの、焦りから待てずに合わせを入れてしまう。バラすたびに、同じ左舷の誰かにヒラメが釣られる、の繰り返し。
ショゲていると、ビチャ!ん?音の方を見てみると、人生最大サイズの鳥のフンが肩に。うそやん。弱ったアジを食べさせてあげていた鳥にフンを落とされてました。
半べそをかきながら竿を持ち直すと、久しぶりの当たりだ。これは落ち着いて、慎重に、でも思いっきりフッキング。乗った!やっと俺にもヒラメ。ウン落とされて運回ってきたでー!と息巻いて上げると、マハタでした。
優勝は、2・6キロのイナダを釣り上げたハヤブサの石原政雄さんでした!
◇伊藤 貴之(いとう・たかゆき)1986年(昭61)生まれ、岐阜県出身。18年に石橋俊春とお笑いコンビ「官兵衛」を結成しデビュー。ANGLERS公認「アングラーズマイスター」。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、平塚・庄三郎丸=(電)0463(21)1012。
スポニチ2024年12月24日