吉本興業のお笑いコンビ「官兵衛」の伊藤貴之が、東京湾一熱いトラフグ釣りへ向かった。撮影のため先輩芸人たちと乗船し“超”がつくほどのレアなターゲットを目指す。果たして大物と出合えたのか…。
漫才師としての顔だけでなく、もう一つの顔がございます。YouTube「原西フィッシング倶楽部」のカメラマン兼ディレクターをしており「伊藤D」を名乗っております。
今回は船をチャーターし、伊藤DとしてFUJIWARA原西孝幸さん、レギュラー松本康太さんと東京湾のトラフグ釣行ロケに行ってまいりました。東京湾にはトラフグ・ブームが到来しているが、釣果が期待できるのは1カ月ほどというレア度。お宝を求め多くの釣り人が集まり船団をつくっています。
オモリ30号の下に連なる3本のオフセットフックに、餌のアルゼンチンアカエビを3匹付け、80メートルの海底に投下。あとは竿をゆっくりあおり、また海底に仕掛けをゆっくり落とす。食わせの間をつくったりテクニックを駆使して探っていく。すると、近くの船から「やったー。キャー」と黄色い叫び声。次は別の船から野太い男性の声で「あぁー」という断末魔が。バラしたのだろうと完全に分かる絶叫でした。
その声を聞き原西さんが「他の魚ならあそこまで叫ばんよな?やっぱトラフグやから、あんな声出てまうんやろなー。オレもバラしたら叫ぶかもな」。こんな感じで盛り上がっていると、松本さんが「あ、当たってる」と。コツコツ…と明確な反応。ゆっくり聞き合わせをし、重みを感じたところでフルフッキング。
乗った!グングン強い引きに、ぼうぜんとする松本さん。
「何してん。すぐ電動で巻いて」。到底後輩とは思えない伊藤Dの口調に、顔がこわばり緊張する松本さん。すぐに電動リールをオンにし巻き上げていると、隣の原西さんもヒット。「やった、やった。末端価格で幾らや?」と大はしゃぎ。松本さんが釣ったのは3・8キロの大型で「やった、やった」と大喜び。その横で取り込み寸前でバラした原西さんは「あぁー」と大絶叫。同乗者は大爆笑。別の船の釣り人も、その光景を見て笑っていました。
そこからしばらく当たりがない時間帯が続き、伊藤Dも竿を出すことに。餌はエビ2匹とイワシの切り身を使用。松本さんが2匹目を釣り上げたので、カメラを向けてインタビューしていると、自分の竿がガンガンお辞儀している。すぐにカメラを松本さんに託し、フルフッキング。物凄い引きで、少し手巻きで上げてから、道糸のテンションを張りながら電動リールで巻く。その間も、ガンガン、ガンガンと強い抵抗。それをロッドワークでいなしながら上がってきたのは5キロ超のトラフグ。バスケットボールサイズに膨れ上がった巨大サイズで、大人げなく「やった、やった」と跳びはねてしまいました。
後日、その様子をうらやましそうに見つめる原西さんの映像を確認しました。「おまえ、撮影せずに誰よりもデカいの釣ってるやん」とも言いたげに。その後、原西さんの竿先にも…。続きはYouTubeチャンネルで。
◇伊藤 貴之(いとう・たかゆき)1986年(昭61)生まれ、岐阜県出身。18年に石橋俊春と「官兵衛」を結成しデビュー。ANGLERS公認「アングラーズマイスター」。
スポニチ2025年3月28日