吉本興業のお笑いコンビ「官兵衛」の伊藤貴之が遠征釣行したのは鹿児島・種子島。4泊5日の旅程で夢の大物魚たちと遊んだ。
島に到着して初日から釣り。島で乗り込んだのはジギング船「OCEANS TANEGASHIMA」です。持参のライトタックルで100グラム前後メタルジグでのSLJ(スローライトジギング)。
魚影が濃い濃い。ガンガン、2キロ前後のカンパチが釣れる。ライトタックルなのでめちゃくちゃ引く。4キロまでは釣れましたがそれ以上の大物には3度切られてしまいました。
2日目も釣れる釣れる。いろいろな外道も交じりながらカンパチは6キロを頭に10匹ほど。驚いたのは、5・4キロのマダイ。さらに1つのルアーに3キロと4キロの2匹掛けまで。
3日目は海がシケでお休み。4日目は気合を入れ直し、ヘビータックルで10キロのカンパチを狙います。そう勇んだのがよくなかったのか、この日はなかなか魚が釣れません。
最後の流しで奇跡が起きました。物凄いデカい当たり。体が引きずり込まれそうになりながら必死に耐える。ピクリとも動かないくらい重い魚体。
「コレは10キロどころのカンパチじゃないな」と期待しながら11分のファイトを何とか制しました。
上がってきたのは…カンパチの生首。それもなかなか良いサイズの。そう。こんなことする犯人はサメしかいません。
僕の釣った大型カンパチはシャークアタックにあったもよう。折られたハリ。かみちぎられたワイヤー。大きく曲がった150グラムの太い鉛のメタルジグ。歯形は鉛のメタルジグをも貫通していました。
最終日はもう疲労困憊(こんぱい)。連日重たい150グラム以上の鉛のルアーをシャクり続け、さらにサメとの格闘をした代償でヘビータックルは振れず。最後は「レッドモンスター」(アカイカ系アオリイカ)にトライ。当たりはあるのに掛けられず、焦りながらのラスト流しで何とか!念願のアオリを釣ることができました。それはそれは小さい小さい可愛い可愛いイカちゃんでしたとさ。
何でもうまいことイカないよね。
◯…空港に到着したイトーを迎えに来てくれたのは、あの「ビッグダディ」こと林下清志さん。今は種子島で息子さんと「たねがしま食堂」を営んでいる。子だくさんで有名になり波瀾(はらん)万丈の人生を歩んでいる彼とは不思議とウマが合いました。釣った魚をダディの食堂に持っていき、おいしい定食にしてもらいました。
◇伊藤 貴之(いとう・たかゆき)1986年(昭61)生まれ、岐阜県出身。18年に石橋俊春とお笑いコンビ「官兵衛」を結成しデビュー。ANGLERS公認「アングラーズマイスター」。
スポニチ 2023年3月22日