マハタお隣だけ大フィーバー

チカメキントキで幸先良しと思いきや…

 

 どーも!釣りインストラクターをやらせても凄い、お笑いコンビ「官兵衛」伊藤貴之です。千葉・勝浦松部港の信照丸で行われた「シップスマスト女性限定マハタ釣り体験会」(2025年11月3日開催)は“今日イチ”の大物を釣らせてしまう大活躍でした。今回は、自分でも釣りたくなって自信満々、意気揚々で再び信照丸へ。釣りって奥深いですね…。

 

 

 快進撃ならず 赤い魚ばかり

 

 マハタは大好きな魚。釣りも定期的に通ってます。インストラクターをさせてもらった体験会では、それまでオデコだった人が、僕のアドバイス直後にその日最大の3・73キロを釣っちゃいました。その人とのハイタッチは今も忘れられません。

 

 ドヤ顔で帰宅しましたが、目の前でマハタを見ながら自分は竿を出せなかったので、居ても立ってもいられず再び足を運びました。

 

 その日は北風8メートルでそこそこのウネリ。外房デフォルトです。でも2・5キロを含む良型3匹の初回釣行もウネってた。後は何度来ても小さなマハタばかり。海は穏やかだった。だから「ウネリ=船酔い」から「ウネリ=爆釣」へ発想転換。右舷トモで釣り始めた。

 

 お隣は初マハタ釣りでレンタルタックルの方。仲乗り兼務の吉野達哉船長に「ビギナーの方に付いてあげて。俺は大丈夫」と言える余裕のインストラクター・イトー。慣れた手つきで餌のイワシの上顎にハリを通し、水深50メートルに誰より早く投下。仕掛けを底から3メートル上げ20~30秒待つ。根掛かり防止、そしてマハタが思ったより海底から上がってくる習性があるため、3~5メートル上げろと昔から信照丸の親方に教わってる。

 

 しばらく待って底に落として、また3メートル上げるとガンガン!ガツン!魚が暴れた後に食われた竿の入り方。ガッチリ合わせて慎重に巻き上げる。上がってきたのは真っ赤なヤツ。チカメキントキだ。外道とはいえ初めて釣った魚、そして1投目で来たのでテンションが上がる。達哉君に「こらぁ幸先ええで!」と言うと「いつまで続くやら」と返答。

 

外道ながら、1投目でチカメキントキを釣り上げゴキゲンのインストラクターイトー

 

 同い年の彼は毎度ボソッと言葉を残していく。いやいや、こっから快進撃よと思いきや、彼の言う通り「いつまで」も続かず、お隣が大フィーバー。2・84キロのマハタを釣ると、立て続けにいろんな魚を釣る。1・98キロのマハタを釣るとイトーの舌打ちが止まらない。さっきの余裕はどこへ?こちらはウッカリカサゴ、アカヤガラ…真っ赤な魚ばかり。

 

 ついに大物!? サメじゃん…

 

 極め付きはあの“大物”。着底と同時に来た物凄い引きに即合わせ。根に潜られぬよう底から剥がし、ドラグを強めゴリ巻き。達哉君も玉網持って急行。「めちゃくちゃ引く!しんどい。電動で巻いてイイかな?」「電動だとバレることあるよ」「自力で頑張るわ。これ何やろ」「魚」。分かってるわ!何の魚か聞いてんねん。本気と冗談が入り交じる楽しくも緊迫の時間。5キロ超の大物マハタと期待も、上がってきたのは1メートル超のオナガザメ…。「サメじゃん」とあきれた口調の達哉君。うなだれるイトー。

 

本命マハタは釣れず、赤い魚ばかりのクーラーボックスを手に渋い顔のイトー

 

 聞けば「今日は魚が浮いてるから底から4メートル上げた方が良い」とのこと。ウソん…。体験会は3メートルで釣れてたから3メートル上げてた。全員釣れてるのに僕だけ0なわけや…。格好付けず、こまめにアドバイスもらえば良かった。

 

 すぐに実践したが時すでに遅し。しばらくしてタイムアップ。インストラクターして調子乗りましたが「ズブの素人」と気付かされました。また一から精進します。僕以外は皆マハタ2匹ずつの好釣果。ここからさらにマハタは釣れやすくなるから要チェックやで!

 

初めてのマハタ釣りで2・8㌔と1・6㌔を手にしたのは、お隣に座った小泉龍人さん

 

 

 ◇伊藤 貴之(いとう・たかゆき)1986年(昭61)生まれ、岐阜県出身。18年に石橋俊春とお笑いコンビ「官兵衛」を結成しデビュー。

 

 

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、勝浦松部港・信照丸=(電)0470(73)3483。集合時間は午前5時半、乗合料金は1万4000円。有料レンタルタックルあり。ルアーもOK。女性、小中学生割引あり。

 

 

スポニチ2025年11月27日