1999年に発足したドリームFCは、箕面市や豊中市で活動している。幼稚園生から小学6年生までのU―12、中学生のU―15で構成され、小学生は1学年20人ほどの約120~130人。今季、鹿島アントラーズに加入して活躍を見せている濃野公人はOBだ。昨年の第47回大阪府小学生サッカー選手権大会では2年ぶりの優勝を果たした。また、チビリンピック2023全農杯全国小学生選抜サッカー決勝大会で準優勝するなど、チーム名は大阪にとどまらず全国的にも知られるようになっている。
指導方針は独特だ。ドリブル技術をベースに選手各自の判断とアイデアを尊重してパスをかわす自由奔放なスタイルを目指す。4対4や5対5練習でタッチ数制限を課すことはほとんどなく、子どもたちがそれぞれの技量でボールをキープする様子が見られる。
桑野代表は「子どもたちにはノビノビやらせています。でもダラダラではなく真剣に。今年は大会連覇がかかっていますが、勝負は時の運。全力でやれるようにはしたいですね」と中央大会への抱負を話した。
桑野賢二代表の息子の皓太コーチは「こちらから指示するのではなく、いろいろチャレンジすることが大切だと考えています。チャレンジして失敗するのは全然かまいません」という。コーチは、練習で問題点を指摘するというよりも〝見守る〟形で子どもたちの動きを注視しているのだ。
チームの横断幕には「真剣に遊ぶ!!」と書かれている。これこそがチームの根幹の考えを表しているのだろう。さらに、学年単位でなく意識や能力の高い子どもを積極的に上の学年の練習に入れたり、逆に下の学年の練習に参加させることでアイデアの湧出を促すミックス編成がチームとしてのレベルアップにつながっている。
キャプテンの古河瑠亜(るきあ)くんは加入した小学3年生時点から、1学年上のカテゴリーで交じってプレーしてきている。今大会では、昨年の5年生時は左サイドバックで出場し、最高学年となった今回は、トップ下のポジションで、チームの中心となり奮闘する。昨年に続く連覇への挑戦については「意識しています」と話し、「チームには一番いいプレーができる選手が多いと思います」と自信をのぞかせる。左サイドバックの吉川未来くんは「全国大会はやってきたことができたと思います」と、得意な左からのカットインに磨きをかけている。FWの下谷櫂斗くんは「足元のうまい選手が多いし、自分の武器も足元やドリブルです」とチームになじんでいる。
セカンドチームでサイドバック、ボランチを務める大家颯馬くんは「夢は中央大会でファーストチームと対戦して試合に勝つことです」と、チームメートとの切瑳拓真に燃えている。
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