日本でソフトボールと言えば、東京五輪でも金メダルを獲得したばりばり競技系のイメージがあるが、スローピッチソフトボールは老若男女問わず、障がいがある人でも楽しめる球技として米国では盛んだ。ふわっとした山なりの打ちやすい球を投げるので、未経験者でも最初からバットにボール当てることができるのが特長だ。
スローピッチゴールデンエゾソフトボールは田邉谷彰さんが18年4月に立ち上げた団体だ。現在は男女約20人が同チームに所属している。 田邉谷さんは学生時代に野球にあけくれたが、レギュラーになれず辛酸をなめた経験の持ち主。それをバネにした田邉谷さんは仕事仲間や友人に声をかけて生涯スポーツとしてできるチームを結成した。
元プロ野球選手の杉山俊介氏を昨年11月に臨時コーチとして招聘、運動の基礎や体の使い方をチームメイトと一緒に指導を受けている。
チームには硬式野球、全国、全道経験者もいるが、野球、ソフト未経験者が多数を占める。山本直史さん(61=岩見沢氏)は野球経験がなく、50代後半から始めた。「最初はキャッチボールも5㍍がやっとだった杉山さんの指導のおかげもあって、今では塁間は投げられるようになった。とりあえず65歳までは現役でやって、その後は裏方としてサポートしたい」と笑顔で話す。
硬式野球で全道大会出場、大学で準硬式経験がある中野悠貴さん(44=札幌市東区)は「30代までは朝野球もガチでやっていたけど、いろいろな世代、経験値が違う人たち同じ球と追うことが楽しくなった。社会人としてもいろいろな見方できるようになった」と目元を緩めた。
地域交流の一環に
田邉谷代表は。普段は月に1、2回札幌市、空知管内のグランドで活動している。興味を持った方は連絡をしてほしい。今後は北海道の各市町村にチームができて地域交流の一環になればと思っています」と抱負を語った。
北海道のスローピッチソフトボール競技人口の拡大に向けて、先駆者として同チームはさらなるコミュニティーを広げていく。昭和の時代は町内会や会社、学校のレクリエーションが全盛だった時代はソフトボールも盛んだった。令和ではスローピッチソフトボールは新しいコミュニケーションとして今後も広がっていきそうだ。
メンバー募集中
・ゴールデンエゾソフトボール
登録個人メンバーを募集している。基本的には年齢、性別、野球経験、ソフトボール経験不問。老若男女及びソフトボールが出来る障がいをお持ちの方もスポーツ保険加入で参加できる。未成年者は保護者の同伴で参加できる。