延長戦終了間際に、泥臭くコートを走ってレイアップでのシュートを決めた東京U・46歳主将の宮田諭
バスケットボールBリーグ3部(B3)7位の東京ユナイテッドバスケットボールクラブ(TUBC、以下=東京U)が9日、東京・江東区有明の有明アリーナ(サブアリーナ)で、第26節・同リーグ15位の山口パッツファイブ(以下、山口)とのGAME2「クララ株式会社 presents THANKS DAY」を行い、延長戦(オーバータイム)の末、82―72の10点差で、東京Uが山口に勝利し、レギュラーシーズン最終戦を緊張感のある戦いを制した。
レギュラーシーズン最終試合で、東京Uのフラッグへプレーオフへの応援メッセージをファンが書き込んだ
前日に引き続き、有明アリーナ(サブアリーナ)での試合には、ホームラスト試合には、507人のファンが来場する中、東京Uは20日から始まる「B3リーグプレーオフ2023―24」で、レギュラーシーズン2位の香川ファイブアローズとの戦いに向けて、大変重要な試合となった。
前日、山口とのGAME1を83―59の大差で勝利した東京Uは、山口とのGAME2でまさかの苦戦を強いられた。
山口とのGAME2で、東京U・上田雅也のシュートからゲームが動き始めた
山口のディフェンスの強度が上がり、第1Qは東京Uの上田雅也、川島蓮の2点シュートが立て続けに決まり、幸先良いスタートを切ったが、山口に3点シュートを決められたほか、ファールからフリースローを着実に決められるなど、10―13の3点のリードを与える展開でゲームはスタートした。
東京U主将・川島蓮が第1Qで2点シュートを決める
第2Qに入ると、両チームの攻守のギアが上がり、得点の取り合いとなった。東京U・上田雅也が第2Q終了間際に決めた3点シュートなどを含む9得点、今林萌が身体を張ったプレーで3点シュートを含む7得点、チュクディエベレ・マドゥアバムも4得点を挙げるなど、38―35と逆転した。
この日も攻守で高さを活かしたプレーで存在感をアピールした東京Uのチュクディエベレ・マドゥアバム
ハーフタイムを挟み、第3Qに入ると東京Uが、今林萌が5得点、川島蓮が3点シュートを含む4得点、チュクディエベレ・マドゥアバムも4得点と得点を重ね、ディフェンスも山口の反撃を抑えて、58―51と7点のリードを広げて、勝負は最終第4Qへ。
東京U・今林萌が身体を張ったプレーでチームを鼓舞した
両チームにとって、レギュラーシーズンの最終戦となることもあり、両チームのファンからの声援も一段と高まり、試合は更にヒートアップ。東京Uの攻撃が山口のディフェンスに苦しめられる中、山口に少しずつ点差を縮められる展開となり、第4Q終了間際で68―68の同点となり、試合は5分間の延長戦へと継続された。
ホーム試合で初となる延長戦(オーバータイム)に突入した東京Uのベントで宮田諭らが選手たちを盛り上げた
延長戦に入ると、東京Uが川島蓮、マイケル・クレイグ、上田雅也らが得点を挙げ、ディフェンスも機能し、82―72の10点差で東京Uが山口に勝利し、今季を28勝22敗でレギュラーシーズン7位という結果を残した。
東京Uのマイケル・クレイグが延長戦で効果的なシュートを決めてリードを広げた
試合後、東京Uの早水将希ヘッドコーチは「まずは山口の選手、スタッフ、ファンの皆さん、2日間ありがとうございました。B3リーグ最後のレギュラーシーズンで、延長戦で山口さんを相手に熱いゲームをできたってことを本当に嬉しく思います。今季ありがとうございました。そして、TUBCのファンの皆さん、本日もありがとうございました。本当に最後の最後で、ホームでの延長戦は初めてだと思いますが、その中で最後の声(青)援で10点差をつけさせてもらったと思います。本当にこの会場にいる皆さんと選手と、(B3TVを)見ていただいている皆さんと勝ち取った勝利だと思います。本当にありがとうございました。そして、ここからプレーオフ戦います。本当に良い流れができたと思います。特に、シーズン終盤の8ゲーム、福井さんには負けてしまったんですけど、本当にうちのチームがやるべきことを明確になってきたと思います。プレーオフに向けて、今日のゲームも含めて、自信につながったシーズンの終わりだったと思います。必ず、これをプレーオフに活かして、良い報告をまたここで、できる様に頑張ってきますので、本当にここから一緒に残り6試合あります。全員で戦いましょう。宜しくお願いします」と、レギュラーシーズンの御礼と併せて、プレーオフで勝ち上がって、B2昇格に向けて力強い言葉をファンに伝えた。
試合後にレギュラーシーズン最終戦を終えて感謝の気持ちとプレーオフに向けての熱い声(青)援をお願いした東京Uの早水将希ヘッドコーチ
本日のMVPに選ばれたのは、オーバータイムの最後に走って泥臭く華麗な2点シュートを決めて、この日一番の盛り上がりをつくった東京Uの主将で、46歳の宮田諭が選ばれた。
MVPに選ばれた東京Uの宮田諭が恒例となったチュクディエベレ・マドゥアバムとの記念撮影に収まった
「延長になった時点で、これだけの大歓声のホームで勝てると思っていて、4Q最後ターンオーバーされずに延長にいければ、絶対に勝てると思っていたので、楽しんで見ていました。昨日も今日も平日の夜にも関わらず、アリーナが一杯になるほどの人が来てくれて、一つ一つのプレーに皆が沸いてくれて、夜遅くでも最後の最後にオジサン(宮田自身)のレイアップを打つところまで見届けてくれて、本当にTUBCは温かくて素晴らしいチームだと思います。ありがとうございます。(若さを保つ秘訣を聞かれて)他のチームの選手にもよく聞かれますが、申し訳ないですけど、他のチームの選手にできないことで、TUBCのスタッフに素晴らしい選手とファンの皆さんに応援してもらえているから、動かないはずの足が動くし、練習も頑張れていると思います。早水HCも言いましたが、お陰様でプレーオフにも出れますし、このメンバーでまだまだバスケットができるってことが本当に幸せだと思っています。あと4つ勝てばB2昇格だし、あと6つ勝てばB3優勝なので、是非皆で最後まで戦って、良い結果で笑顔で終わりましょう。宜しくお願いします。(最後にファンに向けて)いよいよプレーオフなので、まだ感謝を伝える段階ではなくて、一緒に戦いましょう。最後にプレーオフが終わって、皆で喜びあえる様に、同じことを言いますが全員で戦いましょう。ここにいる皆さんも、今日(会場に)来れなかった皆さんも、皆がTUBCだと思っていますので、勝ち切りましょう。宜しくお願いします」と、熱いメッセージをファンに送った。
MVPを獲得した東京Uの宮田諭がファンにプレーオフに向けて、熱いメッセージを送った
続けて、東京Uのもう一人の主将・川島蓮からレギュラーシーズン最終戦を終えて「とりあえず、今日は本当に勝てて良かったです。応援ありがとうございます。長いレギュラーシーズン本当にたくさんの応援で、勝ち星を挙げられたことが大きかったです。苦しいゲームの時も、皆さんの応援があって、こうやって勝ちゲームが増えていったので良かったです。まだまだ、これからプレーオフがあるので、一緒に戦いましょう。宜しくお願いします」と、感謝の気持ちとプレーオフでの更なる応援をお願いした。
東京Uのもう一人の主将・川島蓮も挨拶を行った
最後に、東京Uの代表取締役会長の家本賢太郎氏からファンに向けて「皆さん、ありがとうございました。レギュラーシーズン皆さんと一緒に戦っていただいて、プレーオフに行けるし、本当に今日も最後の最後まで、凄い試合を皆さんと一緒に歓声を挙げることができて、僕も凄く楽しかったです。ありがとうございました。さあ、皆さんプレーオフに行きますよ。大変な道のりであることは間違いないです。ただ、全員で戦えば絶対に行ける、行くぜB2、行くよ。行くという事で、皆さん引き続き応援宜しくお願いします」と、TUBCのファンに熱いメッセージで、プレーオフでの応援をお願いした。
2023ー24レギュラーシーズンを終えて、今季の感謝の気持ちとプレーオフで勝ってB2昇格を目指すと話す東京U代表取締役会長の家本賢太郎氏
「B3プレーオフ準々決勝2023―24」で、東京Uが香川と対戦するアウェイ試合は、高松市総合体育館で今週末20日(土)~22日(月)に、2勝先勝方式で行われる
最終戦終了後に、選手、スタッフ、フロント、ユナイトダンサーズで記念撮影を行った