キーワードは「新生」だ。兵庫県内に本拠地を置くプロスポーツチームの神戸ストークス(Bリーグ)、ヴィクトリーナ姫路(Vリーグ)、EPIC.EXE(3×3.EXE PREMIER)が新たなフェーズを迎えた。地域密着を掲げる3チームにスポットライトを当て、これからの挑戦を紹介する。
大幅なチーム刷新を果たしたヴィクトリーナ姫路は、28日に2023―24シーズンのV2女子リーグ初戦を迎える。
昨季は5勝28敗でV1リーグ最下位となり、入れ替え戦のV・チャレンジマッチで2部降格が決まった。今季は、オランダ女子代表監督を務めたアヴィタル・セリンジャー監督(64)体制となり、新人・移籍を合わせて10選手が新たに加わり、出直しのシーズンに臨む。
チームには2年目の宮部藍梨(25)、移籍加入の井上愛里沙(28)、柴田真果(29)、新人の小林エンジェリーナ優姫(23)と4人の女子日本代表選手を擁し、V2での戦力的優位は間違いないはず。8月にチーム合流したセリンジャー監督は「(2カ月で)選手たちはすごく上達していて手応えを感じている。あとは日本代表勢や来日したばかりのチャッチュオン・モクシー(23)がチームにフィットしていくだけ」と、開幕に向けての準備は整ってきている。
昨年はフランスリーグのサン=ラファエルでプレーした井上は「いろいろなチームの話がありましたし、V2でプレーすることは悩みましたが、セリンジャー監督と話して決心しました」と、パリ五輪を見据えつつ、来シーズンのSVリーグ参入へ貢献する覚悟を決めた。
宮部は「昨年はすごく苦しいシーズンで、もどかしい気持ちを感じてました。今季はスタッフも新しい方が多く入ってきたので新しいヴィクトリーナの形を作っていければ」と、決意を話した。
16年のチーム結成から8年目。井上、宮部ともに「町に出れば声をかけられることが多いですね」と、すっかり姫路に定着したヴィクトリーナが、ファンの期待に応えるべく新たな一歩を踏み出していく。
2016年設立の兵庫県姫路市を本拠地とする日本初の女子プロバレーボールチーム。日本でも競技人口の多い姫路でバレーボールを通して、さまざまな世代の教育や育成を目指している。創部3年目の2018―19シーズンでV2優勝を果たし、1部昇格を決めた。2022―23シーズンはV1女子で最下位になり、V・チャレンジマッチで敗退したため今季はV2リーグで戦う。