日米共催女子ツアー
8日に開幕する日米共催の女子ツアー、スポニチ主催「TOTOジャパンクラシック」(滋賀・瀬田GC北C=6659ヤード、パー72)に向け、4日には米ツアーメンバーが関西国際空港着の航空機などで続々と来日した。今年6月の全米女子プロ選手権でツアー初優勝をメジャーで飾ったハンナ・グリーン(22=オーストラリア)は、AIG全英女子オープンを制した渋野日向子(20=RSK山陽放送)との“シンデレラ対決”に意欲を示した。
17年12月以来、4度目の来日となるグリーンは「日本はコースもギャラリーも素晴らしい。とても楽しみにしている」と、笑顔でカメラマンの要求に応じた。
今年の女子界で最初に誕生したシンデレラだ。世界ランク46位だった渋野がAIG全英女子オープンを制する約1カ月前。グリーンは世界ランク114位で挑んだ全米女子プロ選手権で、4日間首位を守る完全V。そのサクセスストーリーは世界中に大きなインパクトを与えた。
メジャー制覇後は「世界が大きく変わった」とグリーン。SNSのフォロワーは飛躍的に増えイベントに何度も招かれた。環境の変化に戸惑いながらも9月にはツアー2勝目をマーク。一発屋でなかったことを実証してみせた。先週のスウィンギングスカート台湾選手権では、同じシンデレラストーリーを持つ渋野と第1ラウンド同組で回り「もの凄い注目だった。今週は本国での試合なので、重圧が少しでも和らぐといいけど」と気遣う余裕も見せた。
地元で初の米ツアーに挑む渋野が注目されるなか「元祖シンデレラ」としての貫禄を示す絶好の舞台となる。「大好きな日本で、久しぶりの大会。先週は調子が良くなかったが、渋野さんや仲のいい奈紗(畑岡)と優勝を争いたい」と22歳。決勝翌日の11日は1日オフの予定で「いろんなところを観光したい。優勝できれば最高だけど」と目を輝かせた。
豪州出身17年プロ22歳2勝
♡ハンナ・グリーン 1996年12月20日生まれ、オーストラリア・パース出身の22歳。父の影響で9歳からゴルフを始める。アマ時代に実績を残し17年にプロ転向。18年から米ツアーに参戦。今年6月の全米女子プロ選手権ではオーストラリア選手として史上3人目のメジャー制覇を果たした。日本では16年サントリー・レディース、17年ザ・クイーンズなどに出場。ジュニア時代から顔見知りの畑岡奈紗とはプライベートでも仲良し。1メートル67。ツアー通算2勝。
○…昨年大会覇者の畑岡奈紗(20=森ビル)も、現地入りした。前週のスウィンギングスカート台湾選手権は体調不良のため欠場したが「おかげさまで、だいぶ良くなりました」と笑顔。鼻と喉に違和感があったが、すでに練習は再開しているという。今季日米3勝を挙げ、世界ランキングは日本人最上位の3位。大会連覇なら日本人初。きょう5日にコース入りし、練習ラウンドを行う予定だ。
◆繰り上がり TOTOジャパンクラシックに出場を予定していた笠りつ子(32=京セラ)が暴言問題を謝罪し、当面の間ツアー出場を自粛。葭葉ルミ(26=富士住建)が繰り上がりで出場する。