国内唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦で、日本女子ツアーも兼ねるスポニチ主催「TOTOジャパンクラシック」は8日から3日間、滋賀県大津市の瀬田GC北Cで行われる。前年覇者で世界ランキング4位の畑岡奈紗(20=森ビル)にとって、秋は日米通算8勝のうち6勝を挙げている得意の季節。優勝となれば今季米ツアーの獲得賞金が100万ドル(約1億900万円)の大台を突破するだけに、日本人史上初の大会連覇を果たし“収穫の秋”にする。
前年の覇者として1年ぶりに帰ってきた瀬田の地。レセプションパーティーにピンクベージュのジャケットと黒のパンツという秋らしい装いで登場した畑岡は、力強く宣言した。
ディフェンディングチャンピオンとして初心を忘れず、攻めの気持ちで行きたい。秋は一番好きな季節。優勝を目指して最後まで頑張りたいです」
畑岡にとって、一年の中で最も勝利をつかんでいるのが秋だ。これまでの日米通算8勝のうち、6勝を9~11月の大会で手にしている。今季はシーズン目標に米3勝を掲げたが、現時点で3月の起亜クラシックで挙げた1勝のみ。「夏にダメだったので、秋くらいはいい結果じゃないと困っちゃいます」とちゃめっ気たっぷりに笑った。
連覇を目指す今大会は、3週ぶりのツアー出場となる。2週前に鼻と喉の違和感から体調を崩し、前週のスウィンギングスカート台湾選手権を欠場。だが、数日前から練習を再開しており、「(体調は)大丈夫。焦らずにいきたいと思います」と話した。この日は13ホールを練習ラウンドし、グリーン周りを入念に確認。開幕に照準を合わせて調整を進めていくつもりだ。
今大会出場選手で最上位の世界ランク4位。だが、賞金ランクでは18位の87万7874ドル(約9600万円)と昨年の5位と比べると物足りない数字となっている。「去年に比べると稼げていない。一つでも上に行かないと」。優勝賞金は22万5000ドル(約2500万円)。獲得賞金100万ドルの大台突破のためにも、重要な一戦になる。
大会連覇は過去に4人が達成しているが、日本人選手は一人もいない。「私は米国を主戦場としているので、日本のファンの方にプレーを見ていただく機会が少ない。この大会でいいプレーを見せたいと思っています」。数々の記録を打ち立ててきた日本のエースが、再び頂点を目指す。